調査項目を読み解く~1月~

1月の読み解く項目 2-5排尿 2-6排便

排尿

1.調査項目の定義

「排尿」の介助が行われているかどうかを評価する項目です。
ここでいう「排尿」とは、「排尿動作(ズボン・パンツの上げ下げ、トイレまたは尿器への排尿)」「陰部の清拭」「トイレの水洗」「トイレやポータブルトイレ、尿器等の排尿後の掃除」「オムツ、 リハビリパンツ、尿とりパッドの交換」 「抜去したカテーテルの後始末」 の一連の行為のことです。

2.選択肢の選択基準

認定調査員テキスト参照

3.選択の際の留意点

・トイレやポータブルトイレ、尿器などの排尿後の掃除は介助に含まれますが、トイレの日常的な掃除は含まれません。また、使用したポータブルトイレの後始末を一括して行う場合は、排尿の直後であるかどうかやその回数に関わらず「排尿後の後始末」として評価します。
・自分でトイレに行くタイミングが判らない認知症高齢者に対するトイレ誘導等は「見守り」として評価します。
・尿汚染に伴う更衣の必要性は、選択基準や実際の介助の方法が適切か不適切かを判断する場合の根拠になりますが、更衣に関する介助については「上衣・ズボンの着脱」項目で評価します。
・尿カテーテルを使用または留置している場合は、一定期間内に発生している排泄に関する行為を特定し、それに対して行われている介助の方法と頻度で選択します。
・温水洗浄機付き便座での洗浄は、陰部の清拭行為として評価します。
・時間帯や体調によって介助の方法が異なる場合は、一定期間(調査日より概ね過去一週間)の状況において、より頻回にみられる状況で選択します。

4.調査の際に見られる排尿のケース
ケース 選択肢/選択理由
紙パンツと尿取りパットを使用しており、交換は家族が介助している。トイレに間に合わず尿漏れや尿失禁があるがパッドの交換は1日1回で済んでいる 介助されていない/1日1回の交換で概ね適切な状態であれば、交換の頻度から「介助されていない」 を選択。1日1回の交換でも尿臭がする等の不適切な状態なら適切な介助の方法を選択する
失禁しても自発的に紙パンツを交換しないため、トイレに行った際介護者が失禁の有無を確認し、 汚れている場合は交換するよう促している 介助されていない失禁の確認や促しのみの場合は見守りに該当しない
排尿は1日7~8回あり、トイレでの一連の行為に介助はない。排尿後の流し忘れが度々あり、家族が気付いて流すことが1日2~3回ある 介助されていない/排尿後の水洗は排尿の一連の行為に含まれるが、頻度から選択する
尿閉のために尿カテーテル留置中で、尿バッグ内の尿は1日2回自分でトイレに破棄している 介助されていない/日頃の排尿の行為に該当するのは、バッグ内の尿破棄のみで、これに対して介助が行われていない
 排尿の際尿が飛び散り床を汚すことがあり、1日1回程度床を拭く必要がある 介助されていない/床を汚す頻度が少なく、1日1回程度拭くことで概ね適切な状態は、日常的な掃除で概ね適切な状態であると評価し、「介助されていない」を選択する
自分でトイレに行っているが尿失禁していることに気付かないためにズボンや座布団が濡れ、室内は尿臭もしている状況である 見守り等/トイレに行くタイミングがわからないための不適切な状態と判断し、トイレ誘導のための指示、 声かけが必要と考えて選択する
排尿後陰部を拭かずにトイレから出て来るために、 毎回介護者が付き添い、トイレットペーパーを手渡して拭くように声かけしている 見守り等排泄行為に対して、常時の付き添い、声かけが行われている場合は「見守り」に該当する
毎回ではないが1日何度も便器や床を尿汚染している。 家族は気付いた時その都度拭いている 一部介助/日常的に行われるトイレ掃除ではなく、尿汚染によって1日1回以上拭く等の手間が発生している場合は一部介助に該当する
自分で交換した尿取パッドや紙パンツを片づけずにトイレや自室に置きっ放しにしている。その都度家族が片づけている 一部介助 パッド、 紙パンツの片づけは排尿後の後始末に該当する
腰痛があるものの3日前までは何とか介助なしでトイレで排泄していた。2日前からは腰痛が酷くなり、ベッド上で尿器への排泄となった。毎回妻が尿器の後始末をしている 一部介助/一定期間内に状況が変わった場合で、現在の状況が一時的なものではないと判断した場合は、その状況が続くと想定して選択する。 具体的 な状況を特記事項に記載
尿カテーテル留置中で、毎日朝と夕方に介護者がバッグ内の尿を始末している 全介助/カテール留置している場合で、日頃発生している排尿行為がバッグ内の尿処理のみの場合は、 それに対する介助の方法と頻度で選択する
対象者は男性で、介助でトイレに行き、自動水洗式の便器に座り排尿している。毎回ズボン、紙パンツの上げ下げと紙パンツ交換が介助で行われている 全介助/実際に発生している排尿に関する行為はズボン、紙パンツの上げ下げと、紙パンツの交換のみで、その全てが介助されていることから選択する

 

排便

1.項目の定義

「排便」の介助が行われているかどうかを評価する項目です。
ここでいう「排便」とは、「排便動作(ズボン・パンツの上げ下げ、トイレまたは排便器への排便)」「肛門の清拭」「トイレの水洗」「トイレやポータブルトイレ、排便器等の排便後の掃除」「オムツ、 リハビリパンツの交換」 「ストーマ(人工肛門)袋の準備、交換、後始末」 の一連の行為のことです。

2.選択肢の選択基準

認定調査員テキスト参照

3.選択の際の留意点

・トイレやポータブルトイレ、差し込み便器など排便後の掃除は介助に含まれますが、トイレの日常的な掃除は含まれません。また、使用したポータブルトイレの後始末を一括して行う場合は、排便の直後であるかどうかやその回数に関わらず「排便後の後始末」として評価します。
・自分でトイレに行くタイミングが判らない認知症高齢者に対するトイレ誘導等は「見守り」として評価します。
・便汚染に伴う更衣の必要性は、選択基準や実際の介助の方法が適切か不適切かを判断する場合の根拠になりますが、更衣に関する介助については「上衣・ズボンの着脱」項目で評価します。
・ストーマを含む医療用品や器具類を使用している場合は、使用している状況で選択します。
・温水洗浄機付き便座での洗浄は、肛門の清拭行為として評価します。
・時間帯や体調によって介助の方法が異なる場合は、一定期間(調査日より概ね過去一週間)の状況において、より頻回にみられる状況で選択します。

4.調査の際に見られる排便のケース
  ケース 選択肢/選択理由
施設入所中で、便意を訴えるがトイレの場所がわからず毎回職員にトイレまで誘導されている 介助されていない
この場合「移動」に対する援助になる
認知症があり、便器の中央にきちんと座らずに排便するため便器を汚してしまう。そのため毎回座る位置を確認したり指示する必要がある 介助されていない
排便のための指示、確認が行われているが、常時の付き添いがない場合には見守りに該当しない
便秘で1日おきに妻に浣腸をしてもらい、 浣腸後はトイレで排便の一連の行為を自分で行っている。浣腸の準備と片づけは妻がしている 介助されていない/排便を促す行為(下剤服用、浣腸、座薬使用等)は排便の定義に含まれない。排便の一連の行為に介助は行われていないことから選択する
排便の際は介護者がトイレの前で待ち、外から声をかけたり、指示したりしている 見守り等/常時の付き添いの必要があり、声かけ、指示が行われている場合は該当する
独居で、下着やズボンに便が付着しているが、本人は気付かず何日もそのままになっている。身体機能に問題はない 見守り等/介護者不在のために適切な介助がされていないと判断する。拭き取りに対する指示、確認が必要と判断し、身体状況から「見守り等」を選択する
ストーマを造設している。対象者が毎日自分でパウチ内の便をトイレに捨てており、面板の貼り換え、パウチの交換と始末は3日に1回毎回家族が行っている 一部介助/ストーマに対して発生する行為は①パウチ内の便処理②パウチの準備と交換③パウチの後始末④面板の貼換えがある。左記の場合、②③④が介助されている
1週間前から下痢が続き1日数回トイレに行く。トイレに間に合わず便器を汚していることが度々あり、家族が気付いて1日1回以上便器を掃除している 一部介助/一定期間内の状況で、日常的に行われるトイレ掃除ではなく、便汚染等によって1日1回以上、便器を拭く等の手間が発生していれば該当する
対象者は女性で、排泄はトイレで行い一連の行為に介助はない。しかし拭き取り不十分でいつも肛門周囲が汚れているため、毎朝家族が温タオルで陰部と肛門周囲を清拭し、失禁用パンツ交換を介助している 一部介助
排便の場合は1日1~2回が一般的な回数と考え、1日1回以上肛門周囲の清拭が行われている状況は頻度からみて介助されていると評価する
ストーマを造設し1週間前退院した。まだストーマの処理に自信がなく、ストーマにかかる行為は全て家族が行っている 全介助
ストーマに対して発生する行為の全てが介助されている
便意が曖昧で、トイレで排泄したりオムツ失禁したりしている。トイレでする場合は拭き直しの介助のみ行われているが、オムツ失禁の場合は全介助になる。ここ1週間ではオムツ失禁のほうが多い 全介助
一定期間(概ね過去1週間)でのより頻回な状況で選択する

 


新年あけましておめでとうございます。
今年も「調査項目を読み解くを」よろしくお願いいたします。

 

次回2月の読み解く項目は 2‐7口腔清潔 2‐8洗顔 2-9整髪 です

 

 

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