調査項目を読み解く11月|同じ話をする・大声を出す

今月の読み解く項目 4-5 同じ話をする(しつこく同じ話をする)

1.項目の定義

「しつこく同じ話をする」行動の頻度を評価する項目です。

2.選択肢の選択基準

認定調査員テキスト参照

3.選択の際の留意点

元々の話し方の癖や生活習慣から単に同じ話をすることではなく、同じ話をする事が場面や目的から見て適切かどうかで判断します。
記憶障害等のために、同じことを初めて尋ねたかのように繰り返し質問したり、聞かれた訳でもないのに昔の話などを何度も繰り返す場合が該当します。

4.ポイント

同じ話を月に数回、あるいは週に何回かすることではなく、同じ話をしつこいほど何度も繰り返すことがあるか、ある場合はその頻度で評価します。

5.判断に迷うケースの選択肢と選択基準

ケース選択肢/選択理由
何かの話題をきっかけに、自分が嫁に来た頃の思い出話を週1∼2回する。ない
週1∼2回同じ話をしている場合でも、場面にそぐわない状態ではなく、その都度繰り返し何度も同じ話をする状態でない場合は該当しない。
独居で普段人と話す機会がないために、週1 回息子が電話をした時やケアマネが訪問した際等は近況を繰り返し話をするない
場面や目的から見て不適切とは言えない
脳梗塞で入院し、10日前に退院した。「下肢が痛い、さすってくれ」と1日に何度も家族に頼む。その度に家族は5分間ほどマッサージをしているない
繰り返して同じことを言っている状況だが、場面や目的から見て不適切とは言えない
ショートステイ利用や出かける予定があること等を話すと、その後何度も行先や日等をしつこく家族に聞いて来ることが月に2 ~ 3 回ある時々ある
同じ質問をしつこく繰り返す場合は該当する
月1回家族と受診しているが、受診から戻ると「今度はいつ行くんだっけ?」と毎回聞いて来る。家族が教えても1時間もすると同じ事をまた聞く事を2~3回繰り返す。翌日以降は受診の事は忘れるようで聞いて来ることはない。時々ある
気になることがあると同じことをしつこく聞いて来る状態が「月1回以上ある」と評価し選択する。
「今日は何日?」「今日は何曜日?」と5分おきに聞いてくるので家族は疲れてしまうある
同じ質問をしつこく繰り返す場合は該当する
週3回DSを利用しているが利用していることを認識していない。家族が「今日はDSの日だから準備して」と言うと、毎回「どこに行くの?」「何しに行くの?」「何時に行くの?」と何度か聞いて来る。家族がその都度「いつも行っている所」と話すと「そうなの?」と言って一応納得する。ある
しつこく聞いて来る状態」とまでは言えない場合でも、週3回も同じ質問を繰り返している状態は該当する。

 

 

4-6 大声を出す

1.項目の定義

「大声をだす」行動の頻度を評価する項目です。
ここでいう「大声をだす」行動とは、周囲に迷惑となるような大声をだす行動のことです。

2.選択肢の選択基準

認定調査員テキスト参照

3.選択の際の留意点

元々の性格や生活習慣から日常会話の声が大きい場合などではなく、場面や目的から見て不適当な行動があるかどうかで判断します。
大声で怒る、苛立って叫ぶ、奇声を発する等の場合が該当します。しかし、難聴のために大きな声になっている場合は該当しません。

4.ポイント

大きな声を出す行為が、その場の状況や目的にあっているか、不適当な大声かどうかで判断します。怒る場合は大きな声になりますが、その際は怒ることが場面や目的にあっているかで判断します。

5.判断に迷うケースの選択肢と選択基準

ケース選択肢/選択理由
食事の際に、妻から食べ方を注意されると大きな声で反論する。昔から自分の意に沿わないことがあると大きな声をだしていたとのことない
元々の性格であり、また場面や目的から見て不適切な行動とまでは言えない
脳梗塞による片麻痺があり、「麻痺した足が痛くて動かせない」と苛立って大きな声をだすない
病気や障害があり、それに対する症状や訴えの場合は場面や目的から見て不適当とは言えない
内服が不適切なため、医師から本人ではなく妻が薬管理するように指示されている。そのことが不満で妻に「俺の薬だ、薬を渡せ」と大声で暴言を吐くことが月に2 ~ 3 回ある時々ある
暴言で大声を出している場合は、場面、目的から見て不適当な行動に該当する
施設入所中。夜中に思い出したように「ご飯の支度しなきゃ、誰か起こして!」と大声で叫ぶことが月に2~3回ある。時々ある
目的から見て不適切であると共に、夜中に大声を出すのは迷惑行為である。
施設入所中で、自分の要求が通らないと「ここは地獄だ」「ここは監獄だ」等と昼夜を問わず大声で叫ぶことが週に1 ~ 2 回ある。そのため他の入所者から苦情がきているある
大声のために周囲の人が迷惑している状態は該当する
介護に対する拒否や抵抗があり、トイレや入浴の促しに対して「嫌だ!」「行かない!」などと大きな声を出し、手を振り払うなどする。ある
目的から見て不適切な大声と判断する。そして介護抵抗にも該当する。

 

来月は「4-7介護に抵抗」「4-8落ち着きなし」を読み解きます。