話題|「口腔清潔」の選択肢が一次判定にどれだけ影響するかを検証する

「口腔清潔」の選択肢を変えて1次判定シミュレーションを行った。

最近訪問調査した中で、永らく要介護5だった方が、チョットしたきっかけで行った一次判定ソフトでのシミュレーションで要介護4と出たので、どの項目の選択肢が前回と違うかを確認したところ口腔清潔が前回は「全介助」→「一部介助」になっていました。

口腔清潔で要介護度が変わるという経験は今までなかったのでいささか驚き、今回実際に各介護度で口腔清潔の選択肢を「介助されていない」「一部介助」「全介助」とした場合、要介護認定等基準時間にどの程度違いが出るのか、そして一次判定の要介護度に影響するのかをシミュレーションしてみました。

<ケースの選択>

過去に自分が行った調査の中から、要支援1~要介護5の7段階のそれぞれの要介護度で出来るだけチェック項目が偏っていない3つのケースを計21ケースを選んだ。

なお、下の認定情報の画像は各要介護度のケース1の画像

<シュミレーション方法>

1つのケースにつき、口腔清潔項目の選択肢を「介助されていない」「一部介助」「全介助」に変えて一次判定シュミレーションを行い、その要介護認定等基準時間を算出した。

    ケース1(要支援1ケース1)                ケース2(要支援2ケース1)

      ケース3(要介護1ケース1)                                         ケース4(要介護2ケース1)
                                   
 

   ケース5(要介護3ケース1)                   ケース6(要介護4ケース1) 
                                

 

 

 

 

 

 

 

 

     ケース7(要介護5ケース1)

 

<各シュミレーションで算出された要介護認定等基準時間>

<結果>

軽度者(要支援1~要介護2)と要介護5では、介助の方法が変わっても要介護認定等基準時間に大きな違いは見られなかった。その一方、要介護3・4では「介助されていない」と「全介助」とでは4.1分~6.0分の違いがあった。

<まとめ>

一次判定は8つの樹形モデルを使って行われ、口腔清潔は第2群「生活機能」全体の中間評価項目得点としてBPSD関連項目以外の7つの樹形モデルに関わり、個別には食事と間接生活介助とBPSD関連の3つの樹形モデルに関わっている。

個別に関わる場合は樹形モデルの分岐に使われ、「介助されていない」と「一部介助」は同じ分岐扱いとなり、「全介助」の分岐と分かれる。

結果として、口腔清潔の選択肢は要介護度が変わるほどの大きな影響はない。しかし、各要介護度で要介護認定等基準時間に影響しており、特に要介護3・4など要介護度が重い場合は介護度が変わる可能性が高くなる。また、「介助されていない」と「一部介助」の要介護認定等基準時間の差は少ないが、「一部介助」と「全介助」との差は比較的大きいことが分かった。