認定審査会に伝わる特記を書く|排尿・排便

排尿、排便の記載例と記載のポイント

排尿・排便の特記事項は、一連の行為や介助の方法がどちらも一緒の場合が多く、特記も同じ行内に一緒に記載する場合があります。

一方読む側は、
#排尿と排便項目をひとくくりにして特記記載している場合は、排尿排便ともに同じ状況
#項目を
別々にして特記記載してある場合は、それぞれの状況と介助の方法に違いがある
との先入観を持って見ているようです。

このことを考慮に入れて、読む側に状況が伝わるように特記事項を記載するようにしましょう。

排尿

記載例選択肢ポイント
頻尿でトイレに行く回数が多い。トイレには職員も一緒に行くが排尿時の介助はなく自分でしているとの事。見守り常時付き添いが必要であるかどうか、見守りに該当するどのような介助(声がけなど)が行われているかを記載すべきです。
尿取りパットを使用。失敗してもそのまま使用することが多いので定時で介護者が確認し交換している一部介助交換が行われている頻度を記載して、一部介助の選択が妥当であることを明確にするべきです。
失禁があり紙パンツとパット使用。掴まって立っているのがやっとのためズボン上下げ、水洗、パット交換は職員が行う。(対象者は女性)一部介助このケースは女性で、拭き取りは自分で行っているため「一部介助」を選択しているが、男性のケースでは「全介助」となる場合がある。拭き取りの介助について具体的に記載した方が分かりやすい
布パンツにパット使用し、昼夜1時間ごとの頻尿。本人の訴えでトイレ誘導。掴まり立ちで、ズボンの上げ下げ、排便後の拭き取り、トイレ流しは職員が介助。排尿後の拭き取りのみ可能。一部介助排尿と排便の2項目を一つの特記に記載してある例。この場合、①排尿と排便を分けて記載した方が分かりやすい。②行われている介助を一つ一つ取り上げるよりも、「排尿の一連の行為のうち、拭き取りのみ自分で行っている」とした方が文章が簡潔になる。
紙パンツ使用。尿意があり、トイレには行くことが出来るが失禁あり。家族は、自分でトイレに行くし度々声掛けされると機嫌が悪くなるので介助が必要な状況だが介助をしていない。週3回DSに行くが、DS到着時は紙パンツに多量の失禁があり、DS職員が紙パンツ、ズボンを交換している。一部介助現在の状態が不適切なのは判るが、適切な介助の方法として「一部介助」を選択する根拠を記載する必要があります
多少の失禁があるため布パンツにパット使用。パット交換は自分でするが、廃棄は家族がしている。一部介助パット交換の頻度と、「廃棄」の内容が不明なので具体的な記載をすべきです。トイレの汚物入れにあるオムツをごみ袋などに廃棄することは排尿の介助に含まれません
トイレでの排泄動作は概ね自立しているが、時々水洗を忘れることがあり介助を受ける。紙パンツを着用しほとんど失禁はないが、自分では交換しないので、入浴時に職員が交換している。一部介助「時々水洗を忘れる」ではなく、具体的な頻度を記載するべきです
失禁がありリハビリパンツを使用。職員の声掛けに対し拒否や抵抗がみられるとの事。自分で交換するとリハビリパンツを洗濯かごの中に入れてしまう。不適切な状況として「一部介助」を選択する一部介助適切な介助の方法としては「見守り」も考えられる状況だが、「一部介助」を選択した理由を記載するべきです

排便

記載例選択肢ポイント
リハビリパンツ使用。拭き残しでの便付着が見られるので声掛け交換を促している。また汚染したものを箪笥や冷蔵庫に隠すことがあるので定期的に確認している。見守り交換の促しのみでは見守りの定義に該当しない。常時の付き添いが必要であることと、指示声掛けが行われているのであればそのことを記載すべきです。
排便後に流してしまう事があり、長くトイレに入っている時は確認を行っている見守り見守りを選択しているが、この特記では見守りに該当するか判断できない
日中リハビリパンツにパット使用し、尿意便意がなく定時トイレ誘導と介助を受けている一部介助具体的な介助の記載がないと、一部介助の判断が適切か判断できません。
認知症があり便座を見てもどうしたら良いのかが判らず声掛けや指示が必要である。拭き取った紙をポケットに入れてしまうために声掛けをしたり、水洗も半々である一部介助水洗の介助が「一部介助」の対象となる行為と考えられるが、介助される頻度が半々では選択肢が妥当か判断できない。
排便後は自分でウォシュレットで洗浄するが、きれいに出来ていないために毎回職員が確認している。一部介助常時の付き添いがなくても、排便後に毎回拭き取り状態を確認することは「見守り」に該当するが、「一部介助」に該当するのは拭き直しが介助されている時であり、その事への記載が必要です。
パット使用。拭き取りが不十分なことが多いので、定時で介護者が確認し交換している一部介助「介護者が確認し交換している」具体的な頻度を記載すべきです
便意が曖昧で且つ軟便気味で便失禁もある。拭き取りが不十分なために毎回職員が確認し、随時拭き直しをしている。一部介助「随時」の記載では頻度が不明なため、具体的な頻度を記載すべきです。

 

 

 

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