認定審査会に伝わる特記を書く|自分の名前・季節を理解

特記記載のポイント

調査当日の状況と日頃の状況を聞き取りしてその頻度から選択します。調査時の状況と日頃の状況が違う場合はその状況を記載するようにします。

ただし、季節については身近な介護者でも日ごろ対象者が理解しているか判りにくいので、調査時の返答で選択することになるのはやむを得ないでしょう。

自分の名前を言う

 

記載例選択肢ポイント
(3-1意思の伝達「ほとんどできない」を選択しているケース)
名前を呼ぶと目を開けて、時には返事をするときもあるので名前の理解はあると判断する。
できる記載された内容が調査時のことか日頃のことかの記載があれば解りやすいと思います。
「○○さんですか?」と尋ねても返答がなく、「○○さんわかりますか?」と聞くと「わかる」と返答あり、氏名の理解はあると判断。できる「わかる」の返答は「わかりますか?」に対して返しているように見えます。日頃は呼名に返答しているか聞き取りすることを勧めます。
意思の伝達は稀にできる状態で、途中で歌いだしたり、質問には全く答えられない。名前については姓も名も明確に答えられないが呼名には反応があり、できると判断した。できる調査時の状況だけで評価するのではなく、日ごろの状況を聞き取りして評価選択するべきと考えます。
脳梗塞後遺症による失語があり、意思の伝達はできる時とできない時がある。調査員が生年月日を言い「間違いないですか?」と聞くが首を傾げるのみ。自分の名前には頷いたため「できる」を選択する。できる判断理由がわかる記載ですが、日頃の状態も聞き取りして選択することを勧めます。
意思の伝達はほとんどできない。日頃名前を呼んでも反応がなく、目を合わせて肩を叩けば自分のことと気が付くとのこと。できない日頃の状況と選択理由がわかります。

 

今の季節を理解する

記載例選択肢ポイント
(2月中旬の訪問調査。調査員はこの対象者について、3-2毎日の日課の理解3-4短期記憶ともに「できない」を選択している。)
今の月日については「2月」とのみ返答。季節は「春かな?桜まだ咲いていない?」などと曖昧に返答した。
できないこの項目の選択基準については「季節に多少のずれがあってもよい」となっており、今は2月であることを理解していることから「できる」の選択も可だと思います。3群の他の項目が正答できないというバイアスがかかって「できない」を選択した印象を受けます。
(2月初めの調査)「冬か春か分からない」と答えたが2月であることは理解している。できる正答しているので選択理由の記載は不要ですが、月の理解が決め手になったという事でしょう。
(12月中旬の調査)季節は秋、月日は11月と答える。外は雪があり誤答とした。できない対象者は「11月で秋」と理解しているので誤答としたと思われます。選択肢は妥当と思いますが、雪については対象者がそれを見ているのか記載がなく、誤答の根拠にはならないと考えます。
(7月末の調査)今は夏と答えたが、「普段は季節にそぐわない服装や言動があり理解ができていない」と職員から聞き取る。できない季節にそぐわない服装や言動の具体的な状況を記載すべきと思います。
(12月初めの調査)「寒いから秋」と答えるが理解しての答えか不明。できる季節の理解には①月日などカレンダーからの理解②気温や風景など感覚からの理解の2通りあると思います。「できる」を選択して特記に「理解しての答えか不明」の記載だと読手は「選択肢を間違えたのでは?」と考えて照会が来る可能性があります。
(9月中旬の調査)「夏」と答え、何月かは解らない。できない何月か解らないために「できない」を選択しているようです。多少のずれがあっとも良いとなっているのでこの場合は「できる」と評価するケースと思われます。
今が何月か答えられなかったが、質問の直後に壁のカレンダーを見て「3月」と言い、「3月ならそろそろ春か」と答えたことから「できる」を選択する。できる「できる」を選択しているので選択理由の記載は不要ですが、特記記載のスペースがあれば状況を記載することは問題ありません。

 

 

 

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