話題|高齢運転者の認知機能検査の内容は見当識と短期記憶
高齢運転者の認知機能検査のレポート
令和4年5月13日から70歳以上の高齢者の免許更新の制度が変わりました。
令和4年5月13日から、認知機能検査と高齢者講習の内容の変更が行われました。また、有効期間満了日に満75歳以上で、一定の違反行為がある方は運転技能検査の受検が必要になりました。
今回はこの中の認知機能検査についてレポートしました。
予約受付対象者
対象者は免許証の有効期間満了日の前6か月以内で、有効期間満了日における年齢が下記の方
【70歳~74歳の方】
更新するためには「高齢者講習」の受講が必要です。
【75歳以上の方】
更新するためには「認知機能検査」の受検と「高齢者講習」の受講が必要です。
※ 一定の違反行為がある場合は、「運転技能検査」の受検も必要となります。
<70歳以上の方の運転免許更新フロー>
認知機能検査の実際
1.「時間の見当識」問題
<採点>
今年は何年か? 5点
今月は何月か? 4点
今日は何日か? 3点
今日は何曜日か? 2点
今は何時何分か? 誤差が30分以内で1点
2.短期記憶問題
16枚のイラストパネルを提示し、それを覚えてもらい、その後にその記憶を一旦逸らすための介入テストを
約3分間行います。
このイラストはA~Dまで4パターンあり、1回ごとにパターンを変えているようです。
3.介入問題
数字列から、指定された数字を消す問題で、上記のイラストから注意をそらす目的に行われるもので、採点はされません。
<実際の回答用紙>
4・短期記憶テストの回答(実際は短期記憶テストの名称ではなく、①自由再生 ②手がかり再生の問題となっています。)
①自由再生
2で見たイラストを、順不同で覚えているだけ答えていくテスト
②手がかり再生
記載されたヒントを手がかりに答えていくテスト
5・採点
総合点の算出と結果の判定(警察庁交通局運転免許課が実施)
(1) 総合点の算出
総合点は、手がかり再生及び時間の見当識の2つの検査の点を、次の計算式に代入して算出します。算出した総合点は、少数点以下を切り捨て、整数で表記するものとします。
(計算式)
総合点 = 2.499×A+1.336×B
A 手がかり再生の点
B 時間の見当識の点
(2) 総合点と結果の判定
総合点によって、認知症のおそれがある者又は認知症のおそれがない者に判定します。
ア 認知症のおそれがある者
総合点が36点未満
イ 認知症のおそれがない者
総合点が36点以上
6・ 検査結果の通知
検査結果は当日に受検者に対して書面で交付することになっています。
<結果通知後のフロー>