認定調査項目を読み解くPart2|特別な医療>酸素療法
酸素療法
1.項目の定義
「過去14日間に受けた特別な医療」の中の「酸素療法の有無」を評価する項目です。
ここでいう「酸素療法」とは、医師の指示に基づき、過去14日以内に看護師等によって実施された行為のみとします。
2.選択の際の留意点及び特記事項記載の留意点
・継続して実施されている酸素療法のみが対象で、急性期などの対応で一時的に行われている場合は該当しません。
・実施場所は問いません。
・24時間連続して行われていない場合でも、定期的かつ継続して行われている場合は該当します。
3.ポイント
継続して行われている場合でも、過去おおよそ14日間に医療機関や看護師等との関りがない場合は該当しません。その際は状況を特記記載します。
4.判断に迷うケースの選択肢と選択理由
ケース | 選択肢 | 選択理由/ポイント |
---|---|---|
HOTが行われており、外来受診は2か月に1回で直近では1か月前に受診した。呼吸状態は安定しており、訪問看護も利用していない | ない | HOT(在宅酸素療法)が行われている場合でも、おおよそ14日以内に医療機関受診や訪問看護などの利用がない場合は該当しません |
施設入所中で、慢性呼吸不全のため継続的に酸素療法1ℓを実施、定期的に受診している | 酸素療法 | HOTの定期受診が直近いつ行われたかの記載が必要です |
肺炎の診断で3週間前に入院、現在リハビリなど労作時のみ酸素療法(1ℓ)を行っている | 酸素療法 | 酸素療法が一時的なものではなく継続して行われていることを記載するべきです。労作時のみであっても継続して行われていれば該当します |
対象者は入院中で、特記には「酸素療法中3ℓ/分」とだけ記載がある | 酸素療法 | 入院中なので看護師等によって実施されているのは分かりますが、酸素療法が一時的に行われる場合があるので継続して行われているかを記載するべきです |
住宅型有料老人ホームに入居し、併設の小規模多機能の通いを週2回利用している。在宅酸素をカヌラで常時2ℓ実施中 | 酸素療法 | 最低限、医師又は看護師との関わり、継続して行われていることを記載するべきです |
HOT中で、月1回定期的に外来受診して呼吸状態がチェックされている。最後の受診は半月前である。 | 酸素療法 | HOTが継続され、定期的に受診している場合は過去おおよそ14日以内であれば該当します |
自宅で夜間のみマスク式の人工呼吸器を使用し、酸素2ℓ/分使用している。週1回訪問看護師が呼吸状態を確認している | 酸素療法 | 夜間のみであっても該当します。また、この場合はレスピレーターにも該当します |