認定調査項目を読み解くPart2|特別な医療>レスピレーター

1.項目の定義

「過去14日間に受けた特別な医療」の中の「レスピレーター(人工呼吸器)の有無」を評価する項目です。
ここでいう「レスピレーター」とは、医師の指示に基づき、過去14日以内に看護師等によって実施された行為のみとします。

2.選択の際の留意点及び特記事項記載の留意点

・継続して実施されているレスピレーターのみが対象で、急性期などの対応で一時的に行われている場合は該当しません。
・実施場所は問いません。
・経口や経鼻、気管切開や挿管の有無、酸素使用の有無、レスピレーターの使用時間、人工呼吸器の機種は問いません。

3.ポイント

・酸素マスク・鼻カニューラは該当しません。
・レスピレーターで酸素が使用されている場合は酸素療法も該当します。
・継続して行われている場合でも、過去おおよそ14日間に医療機関や看護師等との関りがない場合は該当しません。その際は状況を特記記載します。

4.レスピレーターの種類

   ⑤酸素マスク       出典 NHKきょうの健康 

 

 

 

 

 ③④⑤はレスピレーター(人工呼吸器)に該当しますが、①と⑤は該当しません。レスピレーターと酸素マスク・カニューラの違いは、レスピレーターは呼吸が外に洩れないよう閉鎖式になっており、吸気の際は人工呼吸器で吸気に陽圧がかかり強制的に呼吸が行われますが、酸素マスク・カニューラは酸素が流れてはいますが呼吸は外にも洩れ、呼吸は本人のリズムで行われます。 

 
5.判断に迷うケースの選択肢と選択理由

ケース選択肢選択理由
睡眠時無呼吸があり夜間のみマスク式人工呼吸器を使用している。マスク装着の際は家族が手伝っている。おおよそ14日以内での外来受診や訪問看護の利用はない。ないレスピレーターを使用していてもおおよそ14日以内での医療機関受診や訪問看護師との関わりがない場合は該当しない。
肺炎で入院し、現在もマスクを使っての酸素投与が行われている。ない酸素マスクはレスピレーターに該当しない。
ALSで気管切開し、気切カニューレを通して人工呼吸器と酸素療法が行われている。週2回訪問看護によって呼吸状態の確認と痰の吸引などが行われている。あるレスピレーターと共に酸素療法、気管切開の処置が該当する。