認定審査会に伝わる特記を書くPart2|話がまとまらない

話がまとまらない

<ポイント>

・一般的には、「~のため話が嚙み合わず会話にならない」「~の状態で話がまとまらず会話にならない」のような記載内容になります。

・実際の特記では、「質問に対して適切な返答ができない」「適切な会話ができない」を選択理由とする記載が多くみられます。しかし、適切な返答や会話とはどんな会話レベルを指すのか判断は難しいので、それぞれの評価が妥当なものかを判断するためにも具体的な状況を記載しましょう。

・特記に「話の辻褄が合わない」とだけ記載がある場合がありますが、辻褄が合わなくても会話が成立している場合があります。そのため特記には「辻褄が合わないために話の整合性に欠け、話がまとまらない」という形の記載にしましょう。

記載例選択した選択肢ポイント
難聴や理解力不足から思い違いや早とちりがあり、会話がずれて成立しない時がある時々あるこの特記では、会話が成立しない原因が難聴にあると取れるため「ない」を選択するか記載内容を変える必要があります
住宅型有料老人ホームに入居中。職員に「死にたい。遺品の整理をしたいので姉を呼んで欲しい」と訴え、その際は感情失禁もあり会話にならない時々ある会話にならない具体的な状況の記載が必要です
気になることや昔の思い出話を繰り返し、話が終わらなくなるある会話が進まない状況であることは理解できますが「会話にならない」とまでは言えません。会話にならない・話がまとまらないと判断できる記載が必要です
話題が次々に変わるため途中で話を戻す必要があるある記載の順序として「途中で話を戻す必要がある」の前に「話題が次々に変わるため会話が成立しない」ことを記載し、その後に話を戻す手間があることを記載するのが良いと思います
短めに判りやすい言葉で話しかけないと会話がちぐはぐになることがあるある短めに判りやすい言葉で声かける手間は分かりますが、会話にならない状態の頻度の記載が必要です
興奮すると話の辻褄が合わなくなり、何を言っているのか判らなくなる。ある興奮すると何を言っているのか判らなくなることは認知症でなくてもあります。この場合は興奮している状況が周囲の状況と合致しないという記載をするべきです

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