認定審査会に伝わる特記を書く|介護に抵抗する・落ち着きなし

介護に抵抗する

ポイント

拒否≠抵抗 ただし、日頃身体介助がされていない対象者の場合は〈手を振り払う〉などの行為は伴わないことが多いのでその限りではありません。このような場合は「頑として拒否する」「拒絶する」「強く勧めると怒り出すため対応に苦慮」などの記載をして審査会の理解を得られるようにしましょう。

また、拒否や抵抗のための対応や手間を特記に記載します。

特記記載例とポイント

特記記載例選択肢コメント
自尊心が強く、被害妄想もあり、職員の介護を強く拒否する。時々ある強く拒否していることを「介護抵抗」と評価していると思われます。この記載では照会が来る懸念があります。「説明説得が効かない」「頑として受け付けない」など、抵抗と評価した理由を付け加えることを勧めます。
着替えの声掛けをすると拒否することが毎日ある。ある声掛けを拒否している状況だけでは介護抵抗に該当しないと考えます。
常に多くのことに拒否が多いある抽象的で説得力がないと考えます。具体的な内容の記載が必要です。
職員の声掛けに拒否や抵抗が見られる。ある介護抵抗と判断する具体的な行為・場面などを記載するべきです。
対象者は女性でいつもカツラを使っている。カツラであることを他者に気付かれたくないので、入浴の際は本人の意向で特定の職員のみしか関われない。ある介護抵抗とは言えないと思います。「ない」を選択して、介護の手間として特記のみとするべきです。
いつも怒っており、介護にも抵抗し受け入れない。ある抵抗の具体的な状況を記載するべきです。
難聴を気にしており、極度に外出を拒む。ディサービス利用は頑なに拒否し、通院を促しても拒否することがある。時々あるこの場合は抵抗ではなく拒否と判断し、「ない」を選択して特記のみとするべきと考えます。

 

落ち着きなし

 

ポイント

帰宅願望から来る行動が該当します。〈家に帰りたい〉という意思表示と〈落ち着きのない状態〉がある状況を記載する必要があります。

特記記載例とポイント

特記記載例選択肢コメント
「家に帰る」といつも言い、落ち着きがない。ある落ち着きのない行動を具体的に記載すると読み手に伝わると思います。
突然「何でここに居なきゃならないんだ。家に帰る!」と大声で怒ったり泣いたりする。(移動は車椅子使用で全介助の方)時々ある怒ったり泣いたりしていることを「落ち着きのない状態」と判断したものと思われます。身体状況からして妥当な判断と思われます。
夜になると「家に帰る」と言って落ち着かず、体動が激しくなり、胸が苦しい・身体が痛いなどと涙を流して訴える。ある帰宅願望に合致しないような状態ですが、この対象者の場合はこれが落ち着きのない状況と理解しての記載と思われます。
周りが動き出すと自分も行動に移すため見守りが必要になる。あるこの項目は〈帰宅願望に伴う言動〉が対象なので、この場合は特記だけにするべきです。”自分も行動に移す”の記載だけでは審査会の理解は難しいと思います。
帰宅願望が強く、夕方になると毎日のように荷物をもって家に帰ろうとする。職員が引き留めると玄関に座り込んで大声を出して抵抗する。ある状況が分かりやすい記載です。この場合は介護抵抗にも該当します。
家族の話になると不穏になり、帰宅願望を訴える。説明すると納得する。ある帰宅願望を訴えるだけであったら「ない」を選択するべきです。もし落ち着かない状態を「不穏」と表現しているのなら、その具体的な行動や状況を記載すべきです。

 

 

認定審査会に伝わる特記を書く|介護に抵抗する・落ち着きなし” に対して2件のコメントがあります。

コメントは受け付けていません。