今月の話題 ~10月~

10月の話題

介護認定審査会における主治医意見書の存在

介護認定調査と主治医意見書の関係

要介護認定は認定調査による基本調査と主治医意見書による情報を基にコンピューターによる一次判定が行われ、介護認定審査会で一次判定を修正・確定した後に2次判定を経て最終的な要介護度を決めています。
要介護度は介護の手間で決定されるため、認定調査における基本調査項目の評価と特記事項が要介護度の根拠となるのは明白です。それでは介護の手間の記載のない主治医意見書は、審査会ではどのような役割りをしているのでしょうか?

新規申請であれ、更新申請であれ、最終的な介護度である二次判定が一次判定結果と違っていることはよくあることです。一次判定と二次判定での判定結果の変更は、特記事項に記載された介護の手間が一般的なそれよりも多い或いは少ないことを根拠に認定審査会委員が判断することとなっています。しかし特記事項に記載された介護の手間の記載に変更理由と思しきものがない場合でも変更されている場合があり、この場合は主治医意見書の情報が判定結果に影響したと考える調査員の方は多いのではないでしょうか。

今回、現役の介護認定審査会査員の方に認定調査と主治医意見書の関係性、審査会委員が主治医意見書で特に注目する項目などについて質問してきましたので参考にして下さい。

①主治医意見書は認定調査を補填する
・疾患の経過と症状については、担当ケアマネや認定調査員よりも主治医のほうが関わった期間が長いことが多く、認定調査員による概況調査や特記事項には記載されていない情報が主治医意見書に記載されている場合がある
・具体的な生活や介護状況については認定調査票を参考にする。一方、日常生活の支障となっている疾患がガン末や慢性疾患で、疾患の増悪で過去に症状の悪化があった場合や今後予想される場合は主治医意見書の「1.傷病に関する意見」を参考にする。
・パーキンソン病や慢性関節リウマチなど、日内変動や日日変動がある疾患の場合は、訪問調査や聞き取りの際に症状がないと見過ごされて特記事項に介護の手間の記載がない場合がある。症状が出現している時の介護の手間などについては、「4.生活機能とサービスに関する意見」を参考にすることが多い。

②認知症高齢者の日常生活自立度などについて、認定調査との整合性をチェック
・「3.心身の状態に関する意見」「5.特記すべき事項」を注意して見ることが多い。特に、認知症高齢者の日常生活自立度について、認定調査員が選択した自立度の根拠となるような具体的な記載が特記事項に少ない場合は重要になる

介護認定審査会として付する意見

・主治医意見書は、入院先での調査や手術後間もない時期の認定調査などで状態不安定が考えられる場合の認定有効期間設定の判断の情報となる。また、記載された情報から要介護状態の軽減や悪化防止のためにサービス利用についての意見を付する場合がある

認定審査会委員の方は、主治医意見書の疾患に関する情報から介護の手間について推測していることが解ります。
ちなみに、1回の認定審査会での審査件数は新規・区変・更新合わせて全国平均約30.3件で、所要時間は30~90分との報告があります。1件にかける審査時間は1~3分となります。この短い時間で対象者の全体像を理解してもらうには、認定調査員による特記事項の具体的で簡潔な記載がいかに重要かがわかります。

<主治医意見書>

 

 

 

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