認定調査項目を読み解くPart2|気管切開の処置

1.項目の定義

「過去14日間に受けた特別な医療」の中の「気管切開の処置の有無」を評価する項目です。
ここでいう「気管切開の処置」とは、医師の指示に基づき、過去14日以内に看護師等によって実施された行為のみとします。

2.選択の際の留意点及び特記事項記載の留意点

・気管切開が行われ、それに伴う気切カニューレの交換、開口部の消毒、ガーゼ交換、痰の吸引等の処置が該当します。
・要件を満たした介護職員によって実施された気管カニューレ内の痰の吸引も含みます。
・カニューレを使用していない、 永久気管孔に対する処置も該当します。
・レスピレーターを使用している、酸素を使用している場合はそれぞれが該当します。

3.ポイント

・特記には具体的な処置の内容を記載します。
・継続して行われている場合でも、過去おおよそ14日間に医療機関や看護師等との関りがない場合は該当しません。その際は状況を特記に記載します。

4.判断に迷うケースの選択肢と選択理由

ケース選択肢選択理由
喉頭がん術後で永久気管口がある。加湿目的で当てているエプロンガーゼを家族が毎日交換している。過去14日以内での医療機関受診や訪問看護利用はない。ない過去おおよそ14日以内での医療機関受診や看護師による処置等がない場合は該当しない。
気管切開が行われ、家族によって在宅での痰の吸引が行われている。ない同上
対象者の同居家族が看護師で、主治医はその家族に随時痰の吸引をするように指示している。ある看護師である家族に医師が指示し、その家族が気管切開の処置を行い、対象者の状況などを主治医に報告している場合は看護師として関わっていると判断するのが妥当と考える。
気管切開し気切カニューレを使用している。痰の吸引とガーゼ交換は随時家族が行い、週1回訪問看護師が気切口の消毒と呼吸状態を観察している。ある訪問看護師による気切口の消毒と呼吸状態観察が該当する。
ALSで入院し、気管切開が行われ人工呼吸器を使用している。人工呼吸器の管理と気管切開の処置が看護師によって行われているある選択肢は問題ありませんが、行われている具体的な処置内容を記載するべきです。

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