話題|ケアマネ資格の5年ごとの更新研修が不要になる見込み

ケアマネの資格更新の負担が軽減される
介護保険制度の根幹である要介護認定調査を行っている方の多くは私を含め介護支援専門員(ケアマネ)の方ではないでしょうか。ケアマネは5年ごとの資格更新研修が義務付けられており、この更新研修の拘束時間や受講料などの負担が大きいと感じている方は多いと思います。
この更新研修について、厚生労働省は、今年10月27日に行われた社会保障審議会・介護保険部会で、ケアマネの負担軽減や人材確保の目的で、ケアマネ資格の更新制と法定研修の見直しを行うことが提案され了承されました。
施行時期については、令和8年1月24日に開かれる通常国会に改正案が提出される予定で、その結果と今後の研修のやり方を含め各都道府県の状況を見ながら進めるとのことで今のところ未定としています。これらを考えますと早くても令和9年度からの実施になると思われます。
要介護認定調査を担っているケアマネの資格更新の壁
要介護認定調査の委託割合
厚生労働省の過去の調査では、要介護認定の新規申請の約3割、更新申請の約7割が委託となっている状況が示されています。現在は委託化が更に進んでいると考えられます。
委託先と認定調査員資格
委託先は指定事務受託法人、指定居宅介護支援事業所、介護保険施設、地域包括支援センター、個人ケアマネなどで、この中の指定事務受託法人と介護保険施設の一部を除いてケアマネが要介護認定調査を行っており、要介護認定調査の多くはケアマネが行っているのが現状です。
ケアマネの資格更新
ケアマネがケアマネージメントや要介護認定調査の実務を行う場合は5年ごとの更新研修を受講することが義務付けられています。受講する研修はケアマネの経験年数や実務経験の有無で異なり複雑です。(下図参照)

現在、研修の受講はほとんどがオンライン形式ですが、東京都や京都府はオンラインか会場での受講かを受講者が選択できます。
ケアマネ更新研修では受講者は研修時間32~88時間と長時間拘束され、且つ受講を1日でも欠席すれば受講したと認められず、また、受講料も地域差はあるものの20,000円~50,000円と高額になっています。そのため資格の更新をしないケアマネもいて、5年ごとの更新が離職のタイミングになっているとの指摘がありました。
受講料と受講料の補助制度について
受講料は都道府県で違いがあり、テキスト代を除いて約20,000円~50,000円と高額です。そのため受講料については介護人材確保目的に一部の都道府県で「地域医療介護総合確保基金」を活用した受講料の補助制度があり、埼玉県、千葉県、神奈川県、愛知県、東京都などが実施しています。この他にも市町村単位で実施しているところもあり、いずれも申請によって5,000円~全額が補助されます。東京都の場合は個人ではなく、事業所が受講料を負担した場合に、その事業所に対して受講料の2/3を上限に補助を行っているようです。
まとめ
今回の更新制廃止方針により、今後はケアマネ業務ができる資格の有効期間という考え方はなくなる見込みです。ただし、専門職としての知識や技能習得の重要性は変わらないとして、更新時に負担が集中する現在の方式は改めるものの一定の研修の受講は必要として法令上の義務として残す方針。具体的には研修時間の短縮とともに5年間などの一定期間中に各人のタイミングで分割して受講するオンデマンド化などが考えられています。
施行時期については、令和8年1月末に開かれる通常国会に改正案が提出され、それに合わせて進めるとのことで今のところ未定。早くても令和9年度からの施行になると思われます。
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