認定審査会に伝わる特記を書く|上衣の着脱・ズボンの着脱

特記記載のポイント

「着脱が出来る」「介助が必要」など、能力や状況を記載してしまうことが多いですから気を付けましょう。

上衣の着脱

ケース選択肢ポイント
着脱は出来るが、裏返しや前後逆に着、ズボンをはかずにもも引きでいたりする為、着ている服について毎日確認や声がけが行われている。見守り等「着ている服について毎日確認…」の件は、着脱行為とかけ離れてしまうので「キチンと着脱できているか確認が行われている」と表現した方が分かりやすい。
下着交換に確認が必要である見守り等”確認が必要”の記載ではなく、着脱に対して「常時の付き添いが必要」或いは「着脱後に交換が出来ているか確認が行われている」ことを記載すべきです
常時衣服に汚れや異臭があり、その都度家族が声がけし更衣を促している。見守り等更衣の促しのみの場合は見守り等に該当しない
上衣、ズボンとも職員が衣類を準備すると自分で着脱可能。何枚も重ね着することがあるので随時声掛けしている。見守り等随時では頻度が判らないので、「毎回」など具体的な頻度の記載が必要です
時候に合わない服を着たり、着る順番を間違ったりしている。家族が指摘すると怒るのでそのままにしている。週2回行っているDSでは服の手渡しと声がけを受けている。現在の家族の援助は不適切と考え「一部介助」を選択する一部介助適切な介助の方法は「一部介助」ではなく、「見守り」が妥当と考えます
自分で上下衣服を着脱することが出来るが、シャツがズボンから出ていたりするため職員がその都度手直しをしている。一部介助「その都度」の表現よりも具体的な頻度を記載すると判りやすいです
上衣は手渡しで、一人で出来る所まで本人に着てもらい、できない部分を介助している一部介助抽象的な表現では一部介助の選択が妥当か判らないので、実際に行われている介助について記載すべきです

ズボンの着脱

ケース選択肢ポイント
着脱行為は自立。衣服の準備をしないと同じものを着てしまうため都度職員が準備している介助されていない介助されていない場合であっても、このように介護の手間が判る記載はするべきです
ベッド上であれば自力で更衣できる介助されていない能力での評価になっているので、「日頃から、ベッドに横になった状態で自分で介助なしで着脱している」とすると分かりやすい
いつも同じ服しか着ないので、職員の声掛けが必要。見守り等この記載だと衣服の選択に対する援助と取られてしまうので、「見守り等」とするならば「職員の常時の付き添いと声がけが必要である」とすべきです。
ベッド上で着脱。袖を通す、足を上げる協力動作は出来る。一部介助単に足を上げる行為は協力動作に該当しない。協力動作があるのであれば「構えたズボンに足を通す行為はある」とすべきです。

次回は「意思の伝達」です。