認定調査項目を読み解くPart2|外出すると戻れない
1.項目の定義
「外出すると戻れない」行動の頻度を評価する項目です。
2.選択肢の選択基準
3.選択の際の留意点
・外出に限らず、自室や居住棟から出て元の場所に戻れなくなる行動も含みます。
・時間帯などによって発生状況が違っている場合でもその頻度で選択し、状況を特記事項に記載します。
・一人では戻れないために誘導などの介助を受けている場合も含みます。
・自分で移動できない場合は該当しません。
4.ポイント
・目的の場所に行けない事ではなく、外出した際や施設などにいて、自宅や自室など「日頃いる場所や元々いた場所」に戻れなくなる場合が該当します。
・道に迷う場合は、元の場所に戻れているかで判断します。
5.判断に迷うケースの選択肢と選択理由
ケース/記載例 | 選択した選択肢 | 選択理由及びポイント |
---|---|---|
グループホーム入居中で、日中は自分の部屋に戻れるが夜間にフロアーに来ると自分の部屋がどこか判らなくなり、声掛け誘導が必要になる。頻度から「ない」を選択。 | ない | この項目は有無の項目で、該当する行為がどんな頻度であるかで評価します。介助の方法とは異なり、どちらが多いかで選択するものではありません。「ある」を選択するべきです。 |
グループホームに入居中で、日頃は居室に戻れているが、月1回家族と外泊すると戻った日は部屋がどこか判らなくなり誘導されている。 | 時々ある | 毎回同様の状態であれば該当します。 |
施設入所中で、自力歩行できないために施設内は車椅子で介助を受けて移動している。食後等に食堂から自室に戻る際は「私の部屋はどこだっけ?」と毎回介助者に聞いてくる。 | ある | 自分で移動できない場合は該当しません。「ない」を選択するべきです。 |
小規模多機能の通いと泊りを毎日使用している。居室にいる時はトイレの場所は判るが、フロアーに出てしまうとどこに何があるか判らなくなり職員が誘導している。 | ある | 目的の場所が判らない状態の場合は該当しませんが、フロアーに出ると居室に戻れない状態であれば該当します。その点を特記に記載するべきです。 |
現在グループホーム入居中。自分の居室は間違えないが、今まで一人で出来た散歩がグループホームへ戻れなくなったため職員が付き添っている。 | ある | 現在生活しているグループホームに戻れない状況であり該当します。 |
週2回小規模多機能の通いを利用しており、施設利用の際はトイレや昼寝をする場所が判らず職員に声がけ誘導されている。 | ある | この場合は「目的の場所が判らない」状態で、項目の定義に該当しません。 |
グループホーム入居中で、施設内の場所の理解が出来ずその都度職員が誘導している。 | ある | この場合も項目の定義に該当しません。自室に戻ることができないのであればその状況を記載するべきです。 |
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