認定審査会に伝わる特記を書くPart2|  意思の伝達

ポイント

・調査時の状況と日頃の状況を記載します。
・「伝達できる」以外の選択肢の場合は、その具体的な状況を記載します。

※項目の定義や留意点及びポイントは、19年4月の「調査項目を読み解く」 22年7月の「調査項目を読み解くPart2」を参照してください。

特記記載例とポイント

記載例選択された選択肢ポイント
簡単なことは答えることが出来る。できるこの場合は特記の内容ではなく、選択肢の間違いがあります。「簡単なことは答えられる」とは、内容によって出来る時と出来ない時があるに該当し、「時々できる」の選択基準です。
限られた内容のみ伝達できる時々できる選択肢は間違っていませんが、特記記載の目的の一つは選択根拠の確認です。このためには個別の具体的な記載が必要です。
質問には答えるが、すぐに忘れてしまい、できる時と出来ない時がある。時々できる質問の内容を忘れてしまい、答えられない時がある状況と理解しました。この表現は読み手を悩ましてしまうのでもう少し判りやすい表現が必要と思います。
質問には答えるが、自分から話すことは殆どない。時々できるこの場合も選択肢の間違いがあります。自分から話をするか否かは選択基準に含まれません。質問に答えているのであれば「できる」の選択になります。
尿意の訴え、食事の拒否、カーテンを閉める、これ以外の訴えはなく、他の意思を伝えることはない。ほとんどできない限定した内容のみ伝達できることが分かります。
日頃ほとんど発語がなく、発語があっても相手の言ったことをオウム返しする状態で、稀に「嫌だ」と言って拒否する時がある。ほとんどできない具体的で分かりやすい特記です。
アルツハイマー型認知症のためイエス・ノーでの答えであれば伝達可能。ほとんどできない「認知症のためにできない」は評価理由にはなりません。意思の伝達について、具体的な状況や介護の手間を記載するべきです。