認定審査会に伝わる特記を書くPart2|毎日の日課を理解・生年月日や年齢を言う

毎日の日課を理解

特記記載のポイント

・調査時の状況と日ごろの状況で判断し、選択根拠を記載します。
・特記には「日課の理解が出来ない」と記載するのではなく、理解できないと評価する具体的な状況を記載します。

項目の定義や留意点やポイントは19年5月「調査項目を読み解く」を参照してください。

記載例選択した選択肢ポイント
妻との2人暮らしで、起床や就寝の時間、1日の日課について答えられない。できない起床・就寝時間については大まかな時間、1日の日課については、どのように過ごしているかが分かれば良しとされます。本人の返答は勿論ですが、妻から日頃の様子を聞き取り、記載するべきです。
1日の流れを大まかに把握するが、目が覚めた時は朝と思う時があり、夜中に起きて行動している時もある。曜日・時間が分からず、通院日だと思って外出する姿で部屋から出て来ることがあった。できない“1日の流れを大まかに把握するが”と記載した場合は「できる」と評価するべきと考えます。「できない」とする場合は時間の感覚や日中何をしているか認識できない状況を記載するべきです。
起床時間、就寝時間を尋ねるが「いつも同じ時間だからね・・・」としか答えられない。できない「大まかな時間も答えられない」と補足記載することをお勧めします。
曜日や時間の感覚がなく、妻の声掛けを受けて生活している。できない「日常生活全般に妻の声がけを受けている」と記載することを勧めます。
グループホーム入居中だが、「ここはアパートで、食事は作ってもらっているが買い物や他の家事は毎日自分でしている」と話す。できない日中何をして過ごしているかを正しく答えられない状態ですから選択肢は問題ないと思います。
朝と夕の区別が付かず、起きたら朝と思い込み、昼寝後に「朝ごはんは?」と聞いてくる。できない朝と夕の区別が付かない、時間の感覚がない場合は「できない」の選択になります。
時間の感覚がなく、本日何回ご飯を食べたのか思い出せない。できない時間の感覚がないことは選択根拠となりますが、頻度で判断するものなので日頃の様子も記載するべきです。
カレンダーを見ても今日が何日か分からず、DSを利用している事は分かるがどこを利用しているか、何曜日利用かは分からない。食事の時間も答えられない。できないこの項目ではDS利用日など曜日ごとのスケジュールやキチンとした食事時間などを理解しているかは問いません。大まかな時間や内容を理解しているのであれば「できる」と評価するべきです。
時間の感覚に乏しく、食べている食事がいつのものか分らないでいる。できない一般的な記載です。
現在週6日DSを利用している。日課の時間の返答はあやふやで、曜日の感覚がなく毎日DSの準備をして待っている。DSが休みの日に「迎えが来ない」とDSへ電話を何度もかける。できないここでは曜日の理解や曜日ごとの予定については問いません。毎日の過ごし方について内容を大まかに理解しているかがポイントです。できないと評価するのであれば、日頃の日課の内容や時間をどのように理解・覚えているかを聞き取りして記載するべきです。

 

生年月日や年齢を言う

特記記載のポイント

・「できない」を選択したときは、生年月日と年齢どちらも答えられないことを特記に記載します。詳しい状況の説明は必要ありません。

項目の定義や留意点は19年5月「調査項目を読み解く」を参照してください。

記載例選択した選択肢ポイント
年齢はわからず、手帳の年齢早見表を見て答えた。できる「年齢は解らないが、生年月日は正答した」という記載でもよいと思います。
生年月日は正答、年齢は30歳と60歳若く答える。できる一般的な記載です。
生年月日を答えるも日にちが間違っていた。年齢は答えられない。できない生年月日は数日間のずれの場合は「できる」と判断することになっています。なお、「数日」の具体的な定めはありませんが、生年月日は年齢と違い計算などの必要のない「意味記憶」ですから間違えること自体「ほぼできない」状態であると言えます。
生年月日、年齢を聞くと「急に言われても答えられない」と言って答えなかった。できない急に言われても答えられない」は分らない時に返す常套句で時間の問題ではありません。誤解のないように「考える時間は十分にあった」と補足記載したほうが良いでしょう。
生年月日は全く違っており、年齢も2歳以上のズレがある。できない一般的な記載です。