認定審査会に伝わる特記を書くPart2|金銭の管理

ポイント

・介助の方法で評価する項目ですが、能力評価の特記が多く見受けられます。
・現金を持っているが使うことがない場合、支払い等が出来ないと判断して「金銭管理が介助されている」と評価するケースが多く見られます。この場合は使う・使わないではなく、管理の視点での評価と特記記載をするべきです。

記載例選択した選択肢ポイント
独居で、市内に住む娘にお金の引き出しを頼み、自分で財布から新聞代を払ったり娘に頼んだ買物の代金を払ったりしている一部介助お金の引き出しを介助として選択しているようです。特に金銭管理が不適切でないのであれば「介助されていない」を選択し、特記のみとするべきです
ケアハウス入居中で、通帳と印鑑は家族が管理し、数千円の小遣いを所持しているが使うこともない全介助「所持しているが使うこともない」の記載ではなく、所持金の管理が出来ているかの評価・記載をするべきです
家族で自営業をしており、対象者に給料と言う形でお金を渡すがどのように使っているか不明一部介助渡されたお金の管理、通帳等の管理に介助が行われているかで判断するもので、この特記では「介助されていない」を選択するのが妥当です。現在の状況が不適切と考えたのであれば、不適切とする理由と一部介助を選択する根拠を記載するべきです
独居で、知人や親せきの人に送迎してもらい銀行に行き、自分で引き落としをする。いくら下したか、何にいくら支払ったか分からなくなるので、ヘルパーと確認しながら帳簿を付けている。一部介助介助の状況がわかる特記です
全て家族が行っている。数千円は所持しているが使用する機会もないので全介助とした全介助数千円の所持金について、使用する機会がないので自分で管理していない、また、現金管理に介助が必要と判断する根拠にはなりません。全介助と評価するのであれば「計算が出来ないために自分で支払いが出来ない、お金を使うことができない」などと記載するべきです。
娘が行っている全介助よく見かける特記記載ですが、全介助と評価する場合は「通帳や現金など全てにおいて収支把握や管理の介助を受けている」ことを記載するべきです

前回の「金銭の管理」記事