認定審査会に伝わる特記を書く|口腔清潔・洗顔・整髪

特記記載のポイント

能力ではなく、介助の方法を記載します。

口腔清潔、洗顔、整髪ともに、見守りに該当する行為は「常時の付き添いがあり、指示・声がけ・確認が行われている」場合です。
この他に、口腔清潔の場合は「常時の見守りはされていないが、口腔清潔行為中の状況確認や声がけ、終了後に磨き残しがないか確認が行われている」場合も含みます。

口腔清潔

記載例選択肢ポイント
洗面所に準備されている用具で歯磨きしている。介助されていないこの記載では、置いてあるものを自分で取り出しているのか、介助者が準備したものを使っているのか判らず、選択肢が正しいか判断できません。
歯磨きは声がけが行われている。一部介助見守りに該当する声掛けなのか判断できない。具体的な介助の状況を記載すべきです。
物品の準備があれば、自分で出来る。一部介助能力での判断ではないので、具体的な介助の方法の記載がないと選択肢が適切か判断できません。
指示が通らず介助されている。口元までコップを運び、口すすぎを促しても吐き出せなかったり飲み込んだりするため手間がかかっている。全介助具体的な介護状況の記載があり、介護手間が分かりやすい。
自歯はなく、義歯も使用していない。むせるために職員が口腔内を清拭しているが、抵抗して口を開かないために時間がかかる。全介助同上

洗顔

記載例選択肢ポイント
洗顔の一連の行為は自立だが、洗面所を使って周りを汚したままにする為、毎回家族が拭いている。介助されていない定義に含まれない、洗顔に伴う介護の手間がある場合はこのように記載するようにしましょう。
洗顔の習慣がない。介助されていない現在の状況が適切かどうかがポイント。「顔が汚れている」「眼ヤニが付いている」「皮膚がただれている」などがあるかで判断します。問題ないと判断した場合は「不適切な状態ではない」と書き添えると良いでしょう。
必要な物品を準備しても自分ですることはなく、職員から促されている。次の行為が判らないために職員が傍で一つ一つ声がけしている。全介助具体的な介護の記載があり、手間がわかりやすい。

整髪

記載例選択肢ポイント
男性で坊主頭。蒸しタオルを渡せば自分で顔を拭いていることから「一部介助」を選択。一部介助短髪などで整髪の機会がない場合は、タオルなどで頭を拭く代替え行為で選択しますが、このケースでは洗顔の選択基準で選択している。この場合は「介助されていない」に該当すると思われます。
整髪するという意識がなく、洗髪後にのみ家族が整えている。全介助日ごろ整髪行為がない場合の妥当な記載です。
短髪で髪を気にしていない。週2回の入浴の際に施設職員がとかしている。全介助先のケースと同じですが、整髪は一般的には毎日行うものですから、「日頃整髪は行っていない」ことを書き添えた方が理解が得やすいと思います。