認定調査項目を読み解くPart2|買い物

1.項目の定義

「買い物」の介助が行われているかどうかを評価する項目です。
ここでいう「買い物」とは、食材、消耗品等の日用品を選び(必要な場
合は陳列棚から商品を取り)、代金を支払うことです。

2.選択肢の選択基準

認定調査員テキスト参照

 3.選択の際の留意点

・商品を選び、商品を取り出し、代金を支払う、この一連の行為に対しての介助の方法で選択します。
・店舗までの移動と店舗内での移動、また買った物の持ち運び等は含まれません。
・電話やインターネットでの買い物も該当します。この場合、サービスの一部として提供される配達等は介助には含まれません。
・ 対象者が購入したものを介護者が清算や返品等を行っている場合は「一部介助」ですが、該当するかは頻度で判断します。
・ 寝たきりで買い物頻度が少ない、施設等が一括購入している等の場合は、買い物が概ね過去1 週間内で行われている必要はありません。
・ 日によってや体調等によって介助の方法が異なる場合は、一定期間(調査日より概ね過去1週間)の状況において、より頻回に見られる状況で選択します。
・ 介助されていない状況や、実際に行われている介助の方法が不適切と判断した場合は、適切な介助の方法を選択し、不適切とした理由と選択根拠を特記事項に記載します。

4.ポイント

・能力での評価ではありませんので注意が必要です。
・対象となるものは日用品です。日用品は言い換えれば生活必需品で、食品・衣類・洗剤・燃料・紙類などが該当します。消耗品も同じ意味です。
・ 入院や施設入所中で、これらの施設から食事や消耗品などの日用品の提供を受けている場合は、施設から一括購入の介助を受けていると評価し基本的に「全介助」になります。対象者に能力があっても「介助が行われている」と判断します。
・ 買い物を依頼している場合は、買う物を選ぶ、陳列棚から選んで取る、代金の支払い、頼んだ人への支払いの一連の行為に対して介助が行われているかで判断します。

5.判断に迷うケースの選択肢と選択理由

ケース選択肢選択理由/ポイント
独居で、買い物は宅配と移動販売を利用し、普段の生活には困っていない。ヘルパーなどは利用していない介助されていない宅配サービスは介助には該当しない
買い物は宅配サービスを利用しており、注文は自分で行い、代金は口座引き落としになっている。普段の生活はそれでほとんど足りている介助されていない品物を選ぶ、注文する、代金を支払う、一連の行為を介助なしで行っていると判断できる
自分でスーパーに行き商品を選んで支払いもするが、計算が得意でないためにいつも大きなお札を出して釣銭をもらう払い方である介助されていない買い物の一連の行為は介助なくできていると判断する。支払い方法についてはトラブルがなければ不適切とは判断しない
認知症があり、ヘルパーが同行して買い物に行く。商品を選んだり支払いをする際はヘルパーの指示と声かけが行われている見守り買い物に必要な行為に対して付き添いが行われ、指示、声かけされている場合は見守りに該当する
食品はレトルトを使用しており宅配してもらっている。購入リストは夫が決め、支払いは対象者がしている一部介助買い物の一連の行為のうち、「選ぶ」行為が介助されている
施設入所中で、週1回移動販売車が来るので自分で食べたいものを購入し、日用品は家族に依頼してその都度買って来て貰う。食事は施設から提供されている一部介助日用品を家族に依頼して購入していることから選択したと思われますが、この場合は施設による食材購入の頻度が多いと考えるのが妥当で、一部介助ではなく全介助に該当します
現在施設入居中で、必要な物は娘に連絡して購入してもらっている一部介助購入頻度が多い場合を除いては、施設入所や入院の場合は基本的に全介助になります。この場合も頻度から「全介助」になる
独居だが敷地内に息子夫婦が住む。日頃炊飯のみして宅配弁当を食べており自分で買い物には行かない。下着やリハビリパンツは嫁に頼んで買って来て貰う一部介助下着やリハビリパンツは日用品に該当し、概ね過去1週間に購入依頼している場合は「一部介助」に該当します。しかし頻度が少ない場合は、自分で宅配弁当を注文し、支払いしていることから「介助されていない」を選択するべきです
独居で買い物は宅配サービス利用しており、自分でカタログを見て選んでいる。しかし宅配弁当利用になり、調理しないのに食材を頼むため毎回娘が注文票をチェックし、書き直ししている一部介助購入するものの選択が介助されていると判断できる
対象者は週2回ほど近所のスーパーで買い物するが自分の食べたい物のみで、食材などの日用品は家族が購入する全介助日用品購入の一連の行為が介助されていると判断できる
家族とスーパーに行って食べたいものがあれば自分で買い物カゴに入れ、家族が会計している。日用品など必要な物は家族が選んでいる全介助し好品の購入は該当しない
現在入院中で日用品などは売店で自分で購入している。食事は毎回病院で調理したものが提供されている全介助日用品の購入は介助されていないが食材の購入は全介助のケース。この場合は頻度で選択し全介助になります

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